一つ前の記事はこちら。
旅行で心がけていることについて①
7月末に行った京都(と大阪)。実質日帰りみたいなもんです。夜行バスが2000円を切るということで、ふと思い立って出かけました。特に準備もなく。
京都に着いてからすぐ、目的を簡単に決めました。
「生活感のある京都を堪能する」
国際的な観光地として知られる京都、多層の歴史を持つ土地ですが、それは現代も変わらず多くの人間が住んでいます。京都市の人口は140万人ほど。大阪府との人口流入・流出が多いだけでなく、隣接する滋賀県から通勤通学でも人が集まってきます。生活の場としても機能しています。戸建て住宅街の多い地域を狙って行きました。
記憶を写真で記録したいという、なかなか難しい行為をどのように実行するか。7月下旬の京都旅行では、その悩みを少しでも解決したいと思い、以下のようなこだわりで撮影に臨んでみました。
・レンジファインダーのフィルムカメラ
・28mm,50mmの2つのレンズ
・シャッタースピードは1/1000s固定
・基本f5.6に絞って具合を見て調整
・フィルムはfujifilmのNATURA1600を1本
・+2.0くらい(ISO感度を400くらいのつもりで)ハイキーで撮影する
これらのこだわりの背景には、タイムラグなく記録したいという思いがあります。画角の選択肢を減らし、ピント合わせもアバウトにすることで撮影までの過程をできる限り省こうと色々考えた結果です…
1本のフィルムで撮影しきるというのも、デジタルデータとは違い、目に見える・触れる形でその時間を記録することが目的です。SDカードなどに比べるとフィルムのパトローネは用途がはっきりと写真撮影に限定されているし、数も限定されていることから、いわゆる「撮った感」があります…
ということで早速。
現像はヨドバシ経由でFUJIFILMで行い、データ化は自分でNikkor55mmとLightroomClassicを使って行いました。周りの枠が残っているのはフィルムをマウントしたときのせい。水平取れてなかったりしますがお許しください。撮影順に全部見せます。
結局やってみると、記念写真的な意味合いが強くなってしまいますね。普段デジタルカメラを使っている分、約36枚という制限は、撮影するかしないかの大きな判断に結びつきます。自転車に乗りながらシャッターを押しているものに関してはまあ別かもしれません。
自転車で出かけると、そして荷物を少なくしていると、擬似的にその街に住んでいる人に自分を近づけることができます。住宅地を通ればなおその気持ちになる。目の前に現れた道にしたがってふらふらと行く。偶然出会った人や猫、ふと現れた神社など、みんなどの街にあってもおかしくないような当たり前の景色に気づけたとき、「ここにも住んでいる人の日常があるんだな」と思い、何か安心します。
旅行から帰ってきてから、自分の本当の日常生活に戻った時(僕だったら大学に行った時とか)に、「立命館大学の学食で隣に座っていた人も、今は何をしているのかな」と考えてみると、不思議な感覚になります。そういう当たり前のことに結果的に気づくことができるのも、街歩きの醍醐味です。
京都という土地と、そこを知らない僕。その関係を滑らかにしてくれるのが、旅行だったり写真だったりします。身軽になったり、自転車で移動して空気を肌で感じることで、(実際はどうかは別にしても)街に受け入れられている感を感じられて、ゆるやかな安心感を持つことができたりしているみたいです。
その視点を、普段生活している場所にも向けられると、日常もちょっと幸せなものに感じられそうですよね。
大してまとまってない文章になりました。
またのぞいてください。